経営改善ブログ
今回は、前回の続きとして「中小M&A推進計画」の主なポイントを解説させていただきますので、是非、ご覧ください。
「中小M&A推進計画」の主なポイント
「中小M&A推進計画」においては、以下の3点を主な要素とし、各課題に対する対策を講じています。
1.小規模・超小規模M&Aの円滑化
2.大規模・中規模M&Aの円滑化
3.中小M&Aに関する基盤の構築
それぞれ課題と対策を説明していきます。
1.小規模・超小規模M&A円滑化への取り組み
小規模・超小規模M&Aは、現状の課題として以下のことが挙げられます。
【小規模・超小規模M&Aの課題】
・支援を必要としている譲渡側企業数が多く、47都道府県に設置されている「事業承継・引継ぎ支援センター」や民間の M&A支援機関がすべてに対応できていない
・M&Aにかけられるコストに限りがあるため、専門家を上手く活用できていないこともある
これらの課題を解決するため、「中小M&A推進計画」では次項以降の対策を講じました。
「官民支援機関の連携を強化」
支援を必要としている中小企業が多いため、マッチングが成立しない案件も多いのが現状です。そのため、事業承継・引継ぎ支援センターと民間のM&A支援機関の連携を強化し、支援体制を拡充する必要があります。
この課題に対応するべく、以下の取り組みが行われます。
- 商工団体や金融機関などのM&A支援機関から事業承継・引継ぎ支援センターに引き継がれた案件については、引き継ぎ後も双方が連携して支援を行えるよう、2021年度中に進捗状況や情報共有のあり方が検討
- マッチング成約率向上のため、事業承継・引継ぎ支援センターのデータベースが2021 ~2024年度にかけて段階的に改修
- 事業承継・引継ぎ支援センターにおいては、支援のデジタル化や手続きの合理化を検討していきます。まず、2021年度の対策として、今までは面談が必須だった一次対応(窓口相談)が電話・Webでも可能
- 2021年度から段階的に事業承継・引継ぎ支援センターの職員の増員や人材育成が行われる
「安心してM&Aを行える環境を構築」
事業承継・引継ぎ支援センターでは、すでに中小企業が弁護士などの専門家のサポートを受けられる体制を構築していますが、M&Aに対応できる専門家の確保が十分ではない地域もあります。
また、会社の規模の小ささゆえ、M&Aにかけられるコストに限りがあり、専門家を活用できない企業もあります。
そのため、以下の取り組みが行われます。
- 事業承継・引継ぎ支援センターでの専門家の活用支援
- 補助金による支援
まず、「事業承継・引継ぎ支援センターでの専門家の活用支援」については、外部専門家による税務面、法務面に関する相談対応や企業概要書の作成支援などを行います。
そして、「補助金による支援」については、2021年度に表明保証保険(※)の保険料の補助や、引継ぎ型の創業を促進するための「事業承継・引継ぎ補助金における新類型(創業支援型)」が創設されます。
保険料の補助や補助金を活用することで、M&Aにかけられる予算に限りのある中小企業でも負担を抑えながらリスクの低減を図ることができます。
※「表明保証保険」は、買収契約書への記載内容が正しいことを保証し、万が一、表明内容が事実と異なっていた場合には損害を補償する保険のことです。
少し長くなりましたので、今回はこの辺にしておきたいと思います。
次回も、今回の続きとして「中小M&A推進計画」の主なポイントを解説させていただきますので、是非、ご覧ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
2021年4月28日、中小企業庁は「第6回中小企業の経営資源集約化等に関する検討会」を開催し、中小企業がM&Aを安全かつ円滑に実施できる環境を整えるため、官民が今後5年間に実施すべき取り組みを「中小M&A推進計画」として取りまとめました。
「中小M&A推進計画」では、中小企業が休廃業・解散する理由として以前から多かった「経営者の高齢化に伴う後継者不在」の対策に加え、新型コロナウイルス感染症の影響への対策も講じています。
今回ブログは、この「中小M&A推進計画」について、要点をわかりやすく説明したいと思います。
(数回に分けて、説明させていただきます)
「中小M&A推進計画」とは、後継者不足や新型コロナウイルス感染症の影響による中小企業の休廃業を防ぐため、事業承継の手段の一つとして中小M&A(=中小企業を当事者とするM&A)を推進するために官民が2021~2025年度の間に行う取り組みをまとめたものです。
中小M&A推進の目的
これまで中小企業庁は、経営者の高齢化に伴う後継者不在への対応として、2017年7月に「事業承継5ヶ年計画」、2019年12月に「第三者承継支援総合パッケージ」を策定し、中小M&Aを推進してきました。
実際、中小M&Aの実施件数は年々増加しており、中小企業庁の資料によると、近年は年間3,000~4,000件ほど実施されていると推計されています。
しかし、潜在的な譲渡側の数は57.7万にも上ると試算されており、より円滑な事業承継を後押ししていくため、「中小M&A推進計画」がまとめられました。
なお、中小M&Aの意義としては、以下のことが明示されています。
中小M&Aの意義
・経営資源の散逸の回避
・生産性向上等の実現
・リスクやコストを抑えた創業
これらのメリットがあることから、事業承継の手段の一つとして中小M&Aが推し進められているのです。
当事務所も中小企業庁登録M&A支援機関として、中小企業の事業承継の出口戦略の1つとして、スモールM&Aを支援させていただいています。
※登録M&A支援機関HP⇒M&A支援機関登録制度 (ma-shienkikan.go.jp)
次回からは、今回の続きとして「中小M&A推進計画」の主なポイントを解説させていただきますので、是非、ご覧ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
今月2回目のブログになります。
9月30日から事業承継・引継ぎ補助金の公募が開始されますので
緊急告知です。
詳細等につきましては、是非こちらをご覧ください。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2021/210917shoukei.html
また、今回の補助金の活用において、専門家活用における委託費のうち、FA業務又は仲介業務に係る相談料、着手金、成功報酬等の中小M&Aの手続進行に関する総合的な支援に関する手数料に関しては、「M&A支援機関登録制度」に登録された登録FA・仲介業者が支援したものに限り補助対象経費となります。(※下記をご参照ください)
【専門家活用】 補助率:1/2以内 補助上限:250万円以内(上乗せ額:200万円以内)
M&Aによる経営資源の引継ぎを支援するため、M&Aに係る専門家等の活用費用を補助します。
(補助対象経費:M&A支援業者に支払う手数料、デューデリジェンスにかかる専門家費用 等)
当社は「中小M&A支援機関に係る登録制度」において中小企業庁に登録されていますので
当社がご支援をさせていただいた場合には、上記委託費の補助金活用が可能になります。
いつものことですが、この補助金は公募期間が短いので
事業承継やM&Aをご検討の方(現在進行中も含む)は、是非、当社にお気軽にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています
[2021.8.28]
カテゴリー:M&A
今回の大雨で被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
さて、令和3年4月28日に、中小企業庁は中小企業を当事者とするM&Aを推進するため今後5年間に実施すべき官民の取組を「中小M&A推進計画」として取りまとめました。
中小M&A推進計画では中小企業におけるM&A支援機関に対する信頼感醸成の必要性が課題の一つとして掲げられ、対応への方向性として、
①事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、M&A支援機関の登録制度を創設し、M&A支援機関の活用に係る費用の補助については、予め登録された機関の提供する支援に係るもののみを補助対象とすること
②登録したM&A支援機関による支援を巡る問題等を抱える中小企業等からの情報提供を受け付ける窓口も創設すること
に取り組むこととされました。
(出所:中小M&A支援機関に係る 登録制度の概要)
中小企業側にM&Aに関しての知見が少ないこと、
法外な手数料を取る悪質な事業者がいること、M&A事業者の質を確保する仕組みがないことに
中小企業におけるM&Aが広がらない要因があると考え、登録制度がつくられたようです。
M&A支援機関登録制度は、行政機関による登録制度ですので、
登録機関は行政による一定の信用が認められていると考えられます。
当所では、M&Aが初めての中小事業主の方でもわかりやすく支援し、
適切な手数料で支援を実施しており、数多くのM&A成約のお手伝いを行っております。
また、M&Aの実行後も自走できる体制の支援まで行っております。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
中小企業同士のM&A(以下スモールM&A)が、注目されています。
中小企業の半数の127万社が後継者未定であり、経営者が高齢化していることが背景にあります。
スモールM&Aで重要視されるのは決算書です。
ファイナンシャルアドバイザーなど(以下FA)が内容を精査します。彼らが(私もそうですが)、提出された決算書をそのまま信用することはありません。
『中小企業の決算書は嘘だらけ』
これが彼らの大前提です。「預金残高以外は信用しない」と断言するFAも。
彼らの分析手法は、主に2つ。「並べること」と「繋げること」です。
勘定科目を年度順に「並べて」不自然な点を見つける。関連する勘定科目を「繋げて」裏付けを取る。極めてシンプルです。
この分析手法はスモールM&Aに限らず、銀行の融資検討、コンサルタントの事業再生など、様々なシーンで用いられます。
今回は、企業を買う側の立場で、決算書の「疑わしい箇所」をどのように見つけるか。FAたちの手法をご紹介したいと思います。
売上総利益の操作
会社の売却が決定した場合、売る側は自社をどう見せたいのか。
「利益を多く見せたい」と考えるのではないでしょうか。
その場合、最も手軽に操作されるのが「売上総利益(粗利)」です。
この売上総利益をサンプルに利益操作について説明します。
FAの分析手法は「並べる」「繋げる」でした。
まず、「並べて」みましょう。
①売上原価を並べる
年度順に、売上・売上原価・売上総利益を並べます。
直近3年間は以下のように推移したとします。
売上高 90,000→90,000→90,000
売上原価 50,000→50,000→40,000
売上総利益 40,000→40,000→50,000
FAは、「おや?」と思うはずです。最後の年は、売上が変わっていないのに、売上原価だけ減っている。結果、売上総利益が増えている。不自然です。
②買掛金を繋げる
次に「繋げて」みましょう。
売上原価と関連する勘定科目は、買掛金です。早速「繋げて」みましょう。
売上原価 50,000→50,000→40,000
買掛金 20,000→20,000→10,000
最後の年、つまり売上原価が減った年だけ、買掛金残高も減っています。何を意味しているのでしょうか。
これは「仕入れの先送り」の疑いがあることを意味します。
今年の売上原価を減らしたい。だったら仕入れなかったことにしれしまえばよい。期末に届いた請求書を放置し、来年度に処理しよう。そういった操作をした場合、上記のような残高構成になります。
さまざまな利益「調整」
このほかにも、いくつかチェックポイントがあります。
・「売上が一定」なのに、「原価が減少」+「棚卸資産(期末の商品)が増加」→売上原価の翌期ずらし
・「役員報酬が減少」+「役員貸付金が増加」→役員報酬の隠蔽
等など
「並べる」「繋げる」手法を駆使すれば、決算書の「疑わしい箇所」を見つけることできます。
真摯な態度で
重要なのは、「疑わしい箇所」を発見した場合、相手(売却企業)が説明できるかどうか、ということです。
上記の買掛金の例の場合、「商品の大幅な値下げ」など、納得できる理由が説明できるか、
根拠となる内訳を提示できるか。真摯な態度で情報を開示しているか。
今後、一緒に事業を行っていくうえで、こういった「姿勢」が重要となります。
今回、分析手法を紹介しました。
金融機関が融資を検討するときも、同様の手法で決算書をチェックします。決算書を見られる側になった時、あらぬ疑いをかけられぬよう、説明資料を準備しておくと良いでしょう。
私が代表を務めています「福岡事業承継・M&Aセンター」はメンバー全員が国家資格者でスモールM&Aにおける適切なFA業務をおこなっております。
宜しければ、是非、下記のHPをご覧ください。
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