経営改善ブログ
[2026.3.14]
カテゴリー:経営改善
今回のブログは、コロナ禍以降に経営改善が必要な中小企業が急増していますが、その出口戦略について述べてみたいと思います。
1.経営改善と出口戦略の全体像
経営改善の最終的なゴールは、単なる「黒字化」ではありません。その先の「誰に、どのような形で事業を繋ぐか」を定義することです。出口を意識することで、磨き上げるべき経営資源(磨き上げ)が明確になります。
2.主要な4つの出口戦略
| 出口戦略の類型 | 主な承継・譲渡先 | 特徴とメリット | 留意点・課題 |
| 親族内承継 | 子・親族 | 理念の継続性が高い。従業員の心理的抵抗が少ない。 | 後継者の能力・意欲。相続税対策が必要。 |
| 親族外(社内)承継 | 役員・従業員 | 事業を熟知している。現場の士気が向上しやすい。 | 株式買い取り資金の確保(MBO等)。個人保証の引き継ぎ。 |
| M&A(第三者譲渡) | 同業他社・異業種 | 創業者利益の確保。シナジーによる事業拡大。 | 企業文化の適合性。情報漏洩のリスク。 |
| IPO(株式公開) | 証券市場 | 資金調達力の向上。社会的信用と知名度の獲得。 | 厳格な内部統制と高いコスト。継続的な成長義務。 |
3.出口へ向けた「磨き上げ」のステップ
どの出口を選ぶにせよ、企業価値を最大化するためのステップは共通しています。
①財務の健全化
・不要資産の処分とコスト削減。
・公私混同(オーナー私費と会社経費)の完全な分離。
②属人性の排除(マニュアル化)
・「社長がいないと回らない」状態からの脱却。
・業務プロセスの可視化と標準化。
③独自性の強化
・知的財産、特許、または特定の地域・顧客との強固なネットワークの整備。
④コンプライアンスの整備
・労務管理(残業代未払い等)や契約関係の適正化等。
4.経営改善のフェーズ別アクション
【改善期】
赤字脱却、キャッシュフローの正常化に注力。まずは「売れる状態」にする。
【安定期】
出口戦略を決定。親族か、社員か、売却かを定め、逆算して3〜5年の計画を立てる。
【実行期】
資産の整理、後継者教育、または仲介会社を介したマッチングを開始。
結論
出口戦略のない経営改善は、終わりのないマラソンのようなものです。特に現在の日本では、第三者へのM&Aを選択肢に含めることで、従業員の雇用を守りつつ、経営者がハッピーリタイアを実現するケースが増えています。
まずは、「5年後、誰がこの会社の椅子に座っているべきか」を具体化することから始めてみてはいかがでしょうか。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
2026年1月1日に施行される「改正行政書士法」により、補助金申請支援のあり方が大きく変わりました。
今回の改正の目玉は、第19条(業務の制限)の文言が厳格化されたことです。これにより、行政書士資格を持たないコンサルタントや他士業による「実質的な代行行為」への取り締まりが強化されています。
支援者として活動する際の主要な留意点を整理しました。
1.報酬名目による「逃げ」が不可能に
これまで、無資格のコンサルタントが「これは書類作成の対価ではなく、経営アドバイス料(コンサル料)や会費である」と主張して実質的な申請代行を行うケースがありました。
・改正のポイント: 条文に「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が追加されました。
・留意点: 手数料、成功報酬、顧問料、事務手数料など、どんな名称であっても、実態として「書類作成(電子申請の入力含む)」への対価が含まれているとみなされれば、行政書士以外の者は法違反となります。
2.「書類作成」の定義の厳格化
補助金の事業計画書は、官公署(事務局)に提出する「書類」に該当します。
・留意点: * 代筆・入力代行の禁止: 行政書士でない者が、事業者に代わって申請システム(jGrantsなど)にログインし、内容を入力したり送信ボタンを押したりすることは、原則として禁止です。
・「助言」と「作成」の境界線: 中小企業診断士などの他士業ができるのは、あくまで「経営上の助言(ブラッシュアップ)」です。最終的な提出書類の形にまとめ上げる作業を有償で請け負えるのは、行政書士のみであることが明確化されました。
今後の動向への注意
この改正は、いわゆる「悪質な補助金コンサル」を排除し、申請者の保護を目的としています。支援にあたっては、形式的な資格の有無だけでなく、実態として「誰が書類を完成させたか」が厳しく問われるようになっています。
当事務所では補助金支援に関してコンプライアンスを遵守し、他士業との連携により分業体制を構築し支援しておりますので、お気軽にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
[2025.5.31]
カテゴリー:補助金・助成金
国の中小企業向けの補助金には、さまざまな種類があります。以下に代表的な補助金をまとめました。
主な補助金制度
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
- 革新的な設備投資や試作品開発を支援。
- 2025年度は第20回公募が開始。
- 小規模事業者持続化補助金
- 販路開拓や経営計画の実施を支援。
- 一般型、創業型、災害支援枠など複数の種類がある。
- IT導入補助金
- 業務の効率化やデジタル化を支援。
- インボイス対応やセキュリティ対策枠も用意されている。
- 事業承継・M&A補助金
- 事業承継やM&Aに伴う設備投資を支援。
- 2025年度は第11次公募が実施。
- 中小企業省力化投資補助金
- IoTやロボット導入による業務効率化を支援。
- 一般型とカタログ注文型がある。
- 新事業進出補助金
- 新市場への進出や高付加価値事業の展開を支援。
- 2025年度は第1回公募が開始。
申請方法
補助金の申請は、各補助金の公式サイトで詳細を確認し、必要書類を準備して申請する必要があります。
最新の公募情報は中小企業庁HPやミラサポplusで確認できます。
どの補助金が自社に適しているか、具体的な事業内容に応じて選ぶのがポイントです。気になる補助金があれば、詳細をチェックしてみてください!
当事務所でも補助金の相談を受付けております。お気軽にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
[2025.3.29]
カテゴリー:経営改善
令和6年度の年度末を迎え、窮境状態にある中小企業が増加しているようです。
そのようなときは経営者の方は1人で悩まず、是非、認定支援機関等にご相談をしてください。
会社を存続させるツールの1つが「経営改善計画書」になります。
今回のブログは、経営改善計画書を策定する際のポイントと流れについてコメントしたいと思います。
1. 現状分析と課題の特定 :まず、企業の現状を把握します。財務諸表の分析、顧客の声、競合状況などを徹底的に調査し て、課題を洗い出します。例えば、売上減少、顧客離れ、在庫管理問題など、具体的な課題を明確にします。
2. 目標設定 改善の方向性を明確にするため、具体的で測定可能な目標を設定します。売上○○%向上、コスト○○%削減など、達成すべき数値を示します。
3. 戦略の立案 目標を達成するための具体的な施策を検討します。例えば、新規顧客獲得のためのマーケティング戦略、既存顧客維持のためのロイヤルティプログラム導入、業務効率化のためのデジタルツール導入などです。
4. 実行計画の策定 戦略を実行可能な形に落とし込みます。実施時期、担当者、必要な予算やリソースを具体的に記載し、実行しやすいプランを作成します。
5. モニタリングと評価 改善計画は進捗を定期的にモニタリングし、必要に応じて見直しを行うことが重要です。KPI(主要業績評価指標)を設定し、それに基づいて成果を評価します。
6. コミュニケーションと従業員の巻き込み 従業員の理解と協力を得るために、計画の趣旨や具体的内容を明確に伝えます。巻き込みを促進することで、実行力が高まります。
これらを基に、中小企業は持続可能な成長のための経営改善計画を策定することができます。一歩ずつ実行することで、具体的な成果につながるでしょう。
経営状況等に不安がありましたら、是非、当事務所にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
[2024.11.30]
カテゴリー:経営改善
多くの中小企業では、コロナ融資の本格的な弁済が始まっています。
ただ、約定弁済が出来ない中小企業が増加しています。
その要因として、原材料・人件費等の高騰や人手不足等が言われていますが、根本的な要因としては過剰債務ではないかと思います。
コロナ禍以前の売上や利益に回復しても、借入金が過多であるため約定弁済できない企業が多く存在します。
そのような状況になった場合、経営者としては出来るだけ早くメインバンク等の金融機関に相談をして、借入金のリスケジュールを行い、「経営改善計画書」を策定する必要があります。
国も中小企業の経営状況は今後はより不確実性が増すとして、中小企業の支援施策を「事業再生や経営改善」に転換しています。
様々な支援策がありますので、経営状況等に不安がありましたら、是非、当事務所にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
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