経営改善ブログ
今年も立冬を過ぎ、暦の上ではすっかり冬となりました。
最近、顧問先での経営計画の策定支援や補助金に関する事業計画策定支援などの業務が増えていますが
計画を作成する際に、よく経営者や幹部社員の方から、「組織は戦略に従う」のか?それとも「戦略は組織に従う」のか?
と言ったご質問を受けることがあります。
「組織は戦略に従う」か「戦略は組織に従う」かは、確かに言葉上では真逆ではありますが、決して対立する考え方ではありません。
企業の置かれている経営環境や組織文化・風土などによって重点の置き方や優先順位が変わる程度のことです。
一般論としては、「組織は戦略に従う」を優先し、戦略や戦術の推進においては「戦略は組織に従う」を考慮するべきであると考えます。
その理由としましては、例えば、現在の経営環境に問題が無ければ、現時点では「戦略」と「組織」の関係性は良好であると考えられます。組織を重視した「戦略は組織に従う」ということに重点を置いても大きな問題はないと考えられます。
一方、現状または近い将来において、大きな経営問題が生じている、あるいは生じると予想されることがあれば、経営者はその緊急事態を乗り越えるために、経営戦略を見直し実行する必要があります。それに対して「組織は戦略に従う」が優先され、戦略を最適に遂行できる組織を検討する必要性があります。
いずれにしても、経営環境に応じた戦略と組織の関係性を変革し続けることが企業の成長や発展、継続に必要です。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
福岡県は緊急事態宣言も解除されました。コロナワクチンの接種も、徐々に拡大しており、コロナ以前とはいかないまでも、少しずつ経済が回復してきているのを感じます。
さて、今年4月に高年齢雇用安定法が改正されたことをご存じですか。
70歳までの就業確保措置を講じることが「努力義務」となりました。
就業確保措置とは、下記のとおりです。
①70歳までの定年引き上げ
②定年制の廃止
③70歳までの継続雇用制度(再雇用制度・勤務延長制度)の導入
④70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入
⑤70歳まで継続的に以下の事業に従事できる制度の導入
a.事業主が自ら実施する社会貢献事業
b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業
今までは65歳までの雇用確保措置は義務付けられていました。
改正法では、雇用確保ではなく、就業確保措置となっています。
というのも、④と⑤のように、自社での雇用ではない措置が加えられているためです。
高齢者の体力、運動能力、健康状態は個人により大きく異なります。また、バリバリ頑張りたい、孫の面倒でも見ながらゆっくり働きたいなどといったライフ・ワーク・バランスに対する考え方もそれぞれ異なります。
各人の希望や様々な状況に合わせて勤務形態、労働日数・労働時間などを見直していくことが必要です。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構による「65歳超雇用推進助成金」も準備されていますので
計画的に進めていくことが肝要と思われます。
人生100円時代に備えて、元気な高齢者を支援していきます。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
今月2回目のブログになります。
9月30日から事業承継・引継ぎ補助金の公募が開始されますので
緊急告知です。
詳細等につきましては、是非こちらをご覧ください。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/2021/210917shoukei.html
また、今回の補助金の活用において、専門家活用における委託費のうち、FA業務又は仲介業務に係る相談料、着手金、成功報酬等の中小M&Aの手続進行に関する総合的な支援に関する手数料に関しては、「M&A支援機関登録制度」に登録された登録FA・仲介業者が支援したものに限り補助対象経費となります。(※下記をご参照ください)
【専門家活用】 補助率:1/2以内 補助上限:250万円以内(上乗せ額:200万円以内)
M&Aによる経営資源の引継ぎを支援するため、M&Aに係る専門家等の活用費用を補助します。
(補助対象経費:M&A支援業者に支払う手数料、デューデリジェンスにかかる専門家費用 等)
当社は「中小M&A支援機関に係る登録制度」において中小企業庁に登録されていますので
当社がご支援をさせていただいた場合には、上記委託費の補助金活用が可能になります。
いつものことですが、この補助金は公募期間が短いので
事業承継やM&Aをご検討の方(現在進行中も含む)は、是非、当社にお気軽にご相談ください。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています
新型コロナウイルスは中々収束しませんが、9月に入りずいぶんと涼しくなり秋の訪れを感じます。
さて今年の5月からブログにアップしていました「業種別決算書」の見方シリーズですが
今回第5回が最終回になります。
最終回は、建設業・不動産賃貸業・運輸業を一度にアップさせていただきます。
盛りだくさんになりますが、最後までお読みいただければと思います。
まず、「建設業」ですが、建設業は建物を建てる建築業や、電気工事、給排水工事等の工事業等が該当する業種です。
元請けとして、自社で材料を仕入れ建物を建築する場合もあれば、下請け工事のみを行なっている会社もあります。
貸借対照表の特徴としては、他業種と比べて現金預金の残高が多いことです。
これは、長期間の工事の場合、予め代金の一部を前受けしているためです。
固定資産の割合は、製造業に比べると比較的低い傾向があります。
損益計算書の特徴としては、外注費の割合が高いことです。
大手企業になればなるほど、下請け企業に外注する割合が高くなります。
下請け企業になるほど、外注の割合は低くなる傾向にあります。
建設業の決算書を見る場合には、現金預金残高や外注費等に注目してみましょう。
また、建設業は他の業種と違い、建設業簿記という建設業ならではの仕訳や勘定科目があります。
その点も理解して決算書を見る必要があります。
次に、「不動産賃貸業」です。不動産賃貸業は、賃貸用の不動産(土地・建物)を所有し、継続的に家賃や地代を
得る業種です。
貸借対照表の特徴としては、不動産を所有しているため、固定資産の割合が高くなります。
また、賃貸用の不動産は、金融機関の融資を受けて取得しているのが一般的であるため、借入金等の負債も多いです。
損益計算書の特徴としては、賃料による売上高が比較的一定しているということです。賃料の増減が無ければ
比較的安定した売上高を上げることが出来ます。
不動産賃貸業の決算書を見る場合には、固定資産の割合や負債残高、賃料による売上高に注目してみましょう。
最後に「運輸業」です。運輸業は旅客運送業やトラック運送業、倉庫業等が運輸業に該当します。
トラック運送業等の貨物の運送においては、中小・小規模企業が多くなっています。
貸借対照表の特徴としては、旅客運送業のように顧客が個人の場合は現金売上であるため、現金の割合が高くなり
顧客が企業の場合は、掛売上となるため売掛金等の売掛債権の割合が高くなります。
損益計算書の特徴としては、燃料費や外注費の割合が高くなることです。
運輸業の決算書を見る場合には、業種にあわせて現金・売掛金・燃料費・外注費等に注目してみましょう。
今まで、製造業・卸売業・小売業・サービス業、そして今回は、建設業・不動産賃貸業・運輸業等の
業種別の決算書の見方を見てきました。ご紹介した内容は、あくまでも一般的なものであります。
その企業により、独自の特徴がある場合もあります。
また、決算書は単年だけを見ても経営判断などは出来ません。複数年を比較して見ていくことで、大きな変動等に
気づき、経営改善を行なうことが出来ます。
決算書を確認するときは、複数年のものを見る必要があります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています
[2021.8.28]
カテゴリー:M&A
今回の大雨で被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
さて、令和3年4月28日に、中小企業庁は中小企業を当事者とするM&Aを推進するため今後5年間に実施すべき官民の取組を「中小M&A推進計画」として取りまとめました。
中小M&A推進計画では中小企業におけるM&A支援機関に対する信頼感醸成の必要性が課題の一つとして掲げられ、対応への方向性として、
①事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、M&A支援機関の登録制度を創設し、M&A支援機関の活用に係る費用の補助については、予め登録された機関の提供する支援に係るもののみを補助対象とすること
②登録したM&A支援機関による支援を巡る問題等を抱える中小企業等からの情報提供を受け付ける窓口も創設すること
に取り組むこととされました。
(出所:中小M&A支援機関に係る 登録制度の概要)
中小企業側にM&Aに関しての知見が少ないこと、
法外な手数料を取る悪質な事業者がいること、M&A事業者の質を確保する仕組みがないことに
中小企業におけるM&Aが広がらない要因があると考え、登録制度がつくられたようです。
M&A支援機関登録制度は、行政機関による登録制度ですので、
登録機関は行政による一定の信用が認められていると考えられます。
当所では、M&Aが初めての中小事業主の方でもわかりやすく支援し、
適切な手数料で支援を実施しており、数多くのM&A成約のお手伝いを行っております。
また、M&Aの実行後も自走できる体制の支援まで行っております。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
カテゴリー
月刊アーカイブ
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年12月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2023年5月
- 2023年4月
- 2023年3月
- 2023年2月
- 2023年1月
- 2022年12月
- 2022年11月
- 2022年10月
- 2022年9月
- 2022年8月
- 2022年7月
- 2022年6月
- 2022年5月
- 2022年4月
- 2022年3月
- 2022年2月
- 2022年1月
- 2021年12月
- 2021年11月
- 2021年10月
- 2021年9月
- 2021年8月
- 2021年7月
- 2021年6月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2021年3月
- 2021年2月
- 2021年1月
- 2020年12月
- 2020年11月
- 2020年10月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2020年7月
- 2020年6月
- 2020年5月
- 2020年4月
- 2020年3月
- 2020年2月
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2019年4月
- 2019年3月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年11月
- 2018年10月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年12月
- 2017年11月
- 2017年10月
- 2017年9月
- 2017年8月
- 2017年7月
- 2017年6月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2017年3月
- 2017年2月
- 2017年1月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年10月
- 2016年9月
- 2016年8月
- 2016年7月
- 2016年6月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年10月
- 2015年9月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年11月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年7月
- 2014年6月
- 2014年5月
- 2014年4月
- 2014年3月
- 2014年2月
- 2014年1月
- 2013年12月
- 2013年11月
- 2013年10月