経営改善ブログ
[2021.8.10]
カテゴリー:経営コンサルタント
賛否両論ありました東京オリンピックも閉会しましたが、個人的にはアスリートの方々からパワーと勇気と感動を
いただいたように思います。
さて、今月のブログは予告していたとおり「サービス業」の決算書について特徴を見ていきたいと思います。
サービス業とは、モノの販売ではなく、サービスの提供により収益をあげる業種です。
例えば、クリーニング業や葬儀業であったり、娯楽業であるボーリング場、ゲームセンター、カラオケ店等が
サービス業に該当します。
貸借対照表の特徴としては、基本的に仕入がほとんど存在しないため、在庫の数値が他の業種と比べて小さくなる
傾向にあります。
サービス業の特徴をよく表しているのが、損益計算書です。
仕入がほとんど存在しないため、売上高総利益が他の業種に比べて大きく高いです。
ただし、サービスを提供する「人」の雇用が多くなるため、人件費の割合が高くなっています。
サービス業の決算書を見る場合には、売上高総利益と人件費等に注目してください。
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[2021.7.17]
カテゴリー:経営コンサルタント
九州北部も例年より早く梅雨明けしました。
いよいよ夏本番です。
今月のブログは「小売業」の決算書について特徴を見ていきたいと思います。
「小売業」とは、主に個人や家庭で消費する商品・製品を販売する業種です。
一般的に、販売代金は現金で受け取ることが多い業種になります。
貸借対照表の特徴としては、小売業は商品・製品を仕入れて短期間で売却して利益を得るため
棚卸資産の数値は比較的小さくなります。また、現金商売が多いため、売掛金等の売上債権の残高
も他の業種と比べると比較的小さくなります。
また、売上は現金であるのに対して、仕入は掛けの場合が多いので、比較的現金に余裕があるが
買掛金の残高が多いケースが見られます。
損益計算書の特徴としては、卸売業よりも多くの品目を取り扱っているため、売上総利益が
卸売業よりも大きい傾向にあります。
小売業の決算書を見るときは、売上総利益や現金、買掛金の残高等に注目してみましょう。
来月は、「サービス業」について見ていきたいと思います。
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[2021.6.14]
カテゴリー:経営コンサルタント
梅雨入りしたにもかかわらず、福岡では6月になっても比較的晴天が続いています。
今月のブログは、先月予告したとおり「卸売業」の決算書について、特徴を見ていきたいと思います。
「卸売業」とは、小売業を営んでいる企業や他の同業社等に商品を販売する業種のことです。
特徴としては、同じ種類の商品を大量に取り扱うことが多いことや、一般的に薄利多売のビジネスモデルで
あることが挙げられます。
貸借対照表の特徴は、製造業等と違い製造のための機械や設備等が必要ないため固定資産が少ないことです。
また、卸売業は自己資本比率が高い企業と低い企業に分かれます。
自己資本比率とは企業の総資本のうち自己資本が占める割合を表す指標です。
一般的には、自己資本比率が高い方が安全性が高いとされています。
(余り高すぎるのも考えものではありますが)
卸売業は薄利多売のビジネスモデルであるため、借入金等の負債が高くなりがちな傾向があります。
そのため、自己資本比率も低くなりがちです。ただし、社歴の古い老舗企業も多く、過去からの利益の蓄積により
財務基盤が強固で自己資本比率が高い企業も多く存在しています。
損益計算書の特徴としては、薄利多売のビジネスモデルのため売上総利益率が低いことが挙げられます。
売上総利益率は、売上高から売上原価を差引いた売上総利益が売上高の何パーセントを占めるかを表す(いわゆる粗利)指標です。売上総利益率が高いほど、安定した利益を得ていることになります。
卸売業で決算書を見る時は、「自己資本比率」や「売上総利益率」等にスコープを当ててください。
来月は、「小売業」について述べてみたいと思います。
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[2021.5.15]
カテゴリー:経営コンサルタント
5月もまだ中旬ですが、史上2番目の早さで北部九州は梅雨入りしました。
先月のブログで、『中小企業の決算書は嘘だらけ?』について書かせて頂きました。
今月からもう少し詳細に、業種別の決算書の見方を解説していきたいと思います。
まず最初は、日本のお家芸的な存在の「製造業」から見ていきたいと思います。
「製造業」とは、他社から原材料等を仕入れ、製品(商品)を製造し、販売を行なう業種です。
貸借対照表の特徴としては、製造のための機械・設備・土地等が必要であり、そのために固定資産が
多いことがあげられます。
また、定期的に機械や設備の修繕や入替え等の設備投資を行なう必要があり、そのための資金を準備・調達(借入金も含め)する必要があります。
結果として長期借入金が多いのも製造業の特徴の一つです。
損益計算書の特徴としては、自社で製造するための労務費(人件費)や一部の製造を他社に依頼する外注費の割合が高い
ことです。また、製造業は原価計算によって、細かく原価の管理を行なっているため(そうではない中小企業も多く存在しますが)、他の業種に比べて、コスト意識が高く、そのためコスト(原価)が低い傾向があります。
「製造業」の決算書を見る時は、固定資産の金額(残高)や労務費、外注費等に注目してください。
来月は、「卸売業」についてです。
安部中小企業診断士事務所は、“100年続く企業”を応援しています。
中小企業同士のM&A(以下スモールM&A)が、注目されています。
中小企業の半数の127万社が後継者未定であり、経営者が高齢化していることが背景にあります。
スモールM&Aで重要視されるのは決算書です。
ファイナンシャルアドバイザーなど(以下FA)が内容を精査します。彼らが(私もそうですが)、提出された決算書をそのまま信用することはありません。
『中小企業の決算書は嘘だらけ』
これが彼らの大前提です。「預金残高以外は信用しない」と断言するFAも。
彼らの分析手法は、主に2つ。「並べること」と「繋げること」です。
勘定科目を年度順に「並べて」不自然な点を見つける。関連する勘定科目を「繋げて」裏付けを取る。極めてシンプルです。
この分析手法はスモールM&Aに限らず、銀行の融資検討、コンサルタントの事業再生など、様々なシーンで用いられます。
今回は、企業を買う側の立場で、決算書の「疑わしい箇所」をどのように見つけるか。FAたちの手法をご紹介したいと思います。
売上総利益の操作
会社の売却が決定した場合、売る側は自社をどう見せたいのか。
「利益を多く見せたい」と考えるのではないでしょうか。
その場合、最も手軽に操作されるのが「売上総利益(粗利)」です。
この売上総利益をサンプルに利益操作について説明します。
FAの分析手法は「並べる」「繋げる」でした。
まず、「並べて」みましょう。
①売上原価を並べる
年度順に、売上・売上原価・売上総利益を並べます。
直近3年間は以下のように推移したとします。
売上高 90,000→90,000→90,000
売上原価 50,000→50,000→40,000
売上総利益 40,000→40,000→50,000
FAは、「おや?」と思うはずです。最後の年は、売上が変わっていないのに、売上原価だけ減っている。結果、売上総利益が増えている。不自然です。
②買掛金を繋げる
次に「繋げて」みましょう。
売上原価と関連する勘定科目は、買掛金です。早速「繋げて」みましょう。
売上原価 50,000→50,000→40,000
買掛金 20,000→20,000→10,000
最後の年、つまり売上原価が減った年だけ、買掛金残高も減っています。何を意味しているのでしょうか。
これは「仕入れの先送り」の疑いがあることを意味します。
今年の売上原価を減らしたい。だったら仕入れなかったことにしれしまえばよい。期末に届いた請求書を放置し、来年度に処理しよう。そういった操作をした場合、上記のような残高構成になります。
さまざまな利益「調整」
このほかにも、いくつかチェックポイントがあります。
・「売上が一定」なのに、「原価が減少」+「棚卸資産(期末の商品)が増加」→売上原価の翌期ずらし
・「役員報酬が減少」+「役員貸付金が増加」→役員報酬の隠蔽
等など
「並べる」「繋げる」手法を駆使すれば、決算書の「疑わしい箇所」を見つけることできます。
真摯な態度で
重要なのは、「疑わしい箇所」を発見した場合、相手(売却企業)が説明できるかどうか、ということです。
上記の買掛金の例の場合、「商品の大幅な値下げ」など、納得できる理由が説明できるか、
根拠となる内訳を提示できるか。真摯な態度で情報を開示しているか。
今後、一緒に事業を行っていくうえで、こういった「姿勢」が重要となります。
今回、分析手法を紹介しました。
金融機関が融資を検討するときも、同様の手法で決算書をチェックします。決算書を見られる側になった時、あらぬ疑いをかけられぬよう、説明資料を準備しておくと良いでしょう。
私が代表を務めています「福岡事業承継・M&Aセンター」はメンバー全員が国家資格者でスモールM&Aにおける適切なFA業務をおこなっております。
宜しければ、是非、下記のHPをご覧ください。
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