経営改善ブログ
[2014.4.8]
カテゴリー:人材育成
桜のピークも過ぎ、温かい日差しが心地よい時期になってきました。
新年度もスタートし、新入社員が新しい風を吹き込んでいる会社も多いのではないでしょうか?
そこで今回は旬な話題、人材教育について考えたいと思います。
人材教育と言っても新入社員教育から営業社員教育・幹部教育まで幅が広いですが、弊所が経営コンサルティングをする場合に、企業様に人材教育の重要性を訴えかけるには理由があります。
一般的に”大手企業・上場企業”と言われる企業と”中小企業”と言われる企業、組織として両者ともに一長一短ございますが、業務を行う上で最も温度差を感じるのは、この人材教育に対する取組みです。
大手企業・上場企業では当たり前のように行われている人材教育や優秀な人材の確保。
莫大な時間と費用をかけてでも行うのはなぜでしょうか?
お金があるから?時間があるから?形式上?宣伝のため?
いいえ違います。
あえてそこにお金と時間を注いでいるのです。
その理由は、例えば新入社員教育であれば以下のようなものです。
①業務を安心して任せられる様にするため
②自分たちが会社の看板を背負う責任を熟知させるため
③会社の看板を背負うのにふさわしい人材になってもらうため
まだまだ、他にも理由はあります。
特にお客様や取引先その他外部との接触をもつ社員は、お客様や外部の方からすれば、その担当者が会社の顔になり、その担当者のイメージが会社のイメージに直結します。
大手企業・上場企業は、長年の経営の実績の中で人材育成がいかに業績へ影響を及ぼす”重要な課題”であるかをよく理解しているのです。
大手企業・上場企業は顧客に対する責任だけでなく、社会に対する責任、株主に対する責任、取引先に対する責任と色々な責任を負ってます。責任を負ってるのは中小企業も同じですが、大手企業・上場企業は社会的役割の大きさ、社会的責任の重さ、注目の高さなどに比例して強い危機管理をもって業務を遂行しています。
ですので、実際に現場で業務にあたる社員の責任感や仕事に対する姿勢を、入社時より徹底的に教育をしているのです。
解りやすい例を挙げるとすれば、航空会社。
担当者のミスで『入力ミスして、飛行機遅れます』とか『飛行機の故障に気が付きませんでした』とか『個人情報漏洩してしまいました』なんてことは、万一にもあってはならないのです。
これが何度も起こってしまえば、会社の死活問題です。なぜなら、定刻出発や安全や信頼は商品の一部で、そんなことは最低限のルールだからと言う認識からです。落ちるかもしれない危険な飛行機、時間も守れない飛行機、信頼を簡単に裏切る会社であれば誰も乗りたがらないでしょう。こんなことが守れないようでは顧客満足など得られるわけありません。
ですので、もちろん業務を行う担当者達は一瞬たりとも気の抜けない状況で業務にあたります。
一見そうは見えませんが、現場はすごい緊張感で業務を行っているのです。
1便1便を、限られた時間内に定刻で安全に落ち度なく出発させるために必死で業務にあたります。
食品会社なども同じですね。
『間違って髪の毛が入ってしまいました』など許されません。
『衛生状態を疑うな~。そんな会社の商品は信頼できないな~!』と思うのが顧客心理です。
他業種であっても同じことが言えるでしょう。
日本人の仕事の丁寧さや迅速さ正確さサービスの良さなどは、世界も認めるところで、それは日本が世界に誇る財産でもあります。
だからこそ、業務に対する姿勢を入社したと同時に教育を行う必要があるのです。
しかし、現代の大手企業・上場企業だって初めからその様な大きな会社であったわけでもないし、教育のノウハウを持っていたわけでもありません。数多いクレームや失敗と改良を重ねながらノウハウを生み出したてきたのです。(一部、もともと資金力のあった会社もありますが......)
長きにわたりトップを走り続けている企業は共通して優れた人材教育のシステムを持っています。
素晴らしい人材を育て、顧客の支持を得てきたからこそ今があるのです。
もちろん、中小企業の経営と、大手企業の経営とでは資金力も時間的余裕も違います。
ですが、やはり大企業に学ぶところは多々あると思います。
資金と時間を調整して、できる範囲内でも、あえて人材育成には力を入れた方が良いと考えます。
特に新入社員は、白いキャンバスです。
教育次第でいかようにも描ける柔軟さと夢や希望を持っています。
具体的な教育方法については、ブログで掲載するには大量すぎるので、ここでは、その考え方のみの掲載にとどめたいと思います。
昨今、OJTにおける上司の教える力量不足なども大きな課題になっているようです。絶対に勘違いしてはいけないのは、”教育”とはあくまでも、教え育てることであり"怒る”ことではありません。感情にまかせた文句や説教など論外です。その表現の方法もとても重要です。
新入社員や若い人に『何が解らない?』と聞くと、『何が解らないかが解らない。』と言う返答が返ってくることがよくあります。経験のないことが解らないのは当然のことなのです。その目線まで下りて『何が解らないのかを解る。』レベルまで育てるのが初めの一歩です。
質の高い教育をして、仕事を安心して任せられる、素晴らしい次世代の人材が育っていくように願います。
そして、会社に居るのが一番楽しい!!と社員が思えるくらい、会社や仕事が楽しくなれば、益々、業績は上がるに違いありません。
[2014.3.25]
カテゴリー:経営改善
久々に経営改善についてお話をしたいと思います。
先日の日経新聞に、金融庁の企業に対する廃業・倒産指針の記事が
出ていましたが、非常に経営者の方には重要な内容だと思いますので
もう少し情報を収集して、改めてブログに書き込みたいと思います。
本日は、そんな企業の廃業・倒産の誘因の一つである、「不良債権」について
お話をしたいと思います。
経営者として知っておきたいのが金融機関の債務者区分です。
金融機関は半期に一度、返済見込みの低い債権を把握するために
債務者を財務状況によって下記のように区分します。
① 正常先
②-1 要注意先
②-2 要管理先
③ 破綻懸念先
④ 実質破綻先
⑤ 破綻先
このうち一般的には要管理先以下が「不良債権」とされ
既存借入金のリスケジュールの更新等が困難になりますし
当然、新規融資などはありえません。
それどころか、もしかしたら処理の対象になってしまう可能性があります。
経営者の皆様は、自分の会社の債務者区分をご存知でしょうか?
では、「不良債権」にならないためにはどうしたら良いのでしょうか?
金融円滑化法も昨年3月で終わっています。
こんな時にものをいうのが、蓋然性の高い実抜・合実計画である
「経営改善計画書」なのです。
金融機関の同意が得られる「経営改善計画書」を策定できれば
「不良債権」に分類されません。
ではどうやって、そのような「経営改善計画書」を策定すれば良いのでしょうか?
[2014.3.14]
カテゴリー:セミナー
今月7日に、福岡市主催の中小企業経営者向け、「事業承継」セミナーの講師を 務めさせていただきました。
18時30分から21時までの長丁場のセミナーでしたが、多くの経営者の方および後継者の方にご参加いただきました。
なぜ今、事業承継がクローズアップされているのか?
2006年度の「中小企業白書」によりますと、年間29万社が廃業しており
そのうち、「後継者不在」を第一の理由とする廃業が約7万社に上り
それらの雇用の喪失は、毎年20~35万人に上ると推定されており
「事業承継」は中小企業の経営課題であるとともに、日本全体の社会問題でもあるからです。
経営者の皆さんも日常の業務に忙しく、事業承継を計画的に行うことは
中々できないかもしれませんが、そのような中でセミナーにご参加いただき
真剣な眼差しで話を聞いていただいた方が多かったのが、印象に残りました。
[2014.2.13]
カテゴリー:経営改善
昨年末より中小企業が業績を上げていくための優れた戦略能力について投稿して参りました。
今回は最終要件の ③博識能力 について考えてみようと思います。
”経験に勝る知識なし” と言う言葉が存在するように、沢山の経験と知識を持っている方が、優れた戦略を打ち出せる可能性が高くなると言うお話はいたしましたが、実際に博識能力がどのように戦略を立てることに役立つのでしょうか。
例えば、
様々な国に行って様々な民族に触れ合い様々な価値観を学んだ人と、
国外には出たこともない人、どちらが”知識”の引き出しが多いでしょうか?
同じようなことが様々な事例で考えられます。
勉強や様々な経験における知識も同じことが言えるでしょう。
より多くの経験がより多くの知識を生み出します。
何かを発案・実行する場合に、何の情報をもとに発案・実行するでしょうか?
言うまでもないですが、発案するのは自分の頭脳。
実行する際に役立つ情報は、自分のこれまでの経験です。
自分の知らないことは脳裏にも浮かばないし、人から聞いただけのことや経験のないことは想像はできても、その細やかな部分までは実際に経験しないと解らないことも多いものです。
簡単に情報を入手できる現代、そこには大きな落とし穴が存在しているように思います。
簡単に情報を入手し、解った気になってしまう ”錯覚” を起こしてしまうことがあると考えられるのです。
本当の意味での知識は、そこには存在しないと思うのです。
なぜなら、ある一部分を 見る・聞く しかできていないからです。
ビジネスとは人が人のために行っているコトで、その主体である人は生物であり、
生物が何かを判断する場合、五感を使っています。時には、第六感がモノを言うこともあります。
私たちは、私たちが考えている以上に優れた能力を秘めています。
”全体的に” ”五感、ときには ”第六感” を働かせて” ”実際に経験” したときに、はじめて自分の ”知識” になるように思います。
言うまでもなく、沢山の知識は発案・実行をする際に役立ちます。
あらゆる角度から物事を視ることのできる能力は、とても重要です。
沢山の知識を積み、自分自身の頭の中の情報のファイルを増やしていくことで、
引き出すデータもレパートリーも増えると考えられます。
経営者であれば、社員に対し沢山の経験とその知識を増やす様に導き、
社員であれば自らより多くの経験をして知識を高めるよう努めていく必要があるでしょう。
また、採用の際にも博識能力の高い人材は、発案・実行能力に優れていると考えられるので、考査の際に見極めることも重要だと思われます。
昨今、”儲かる~” ”稼げる~” ”~戦略” などのノウハウばかりが独り歩きをし、経営本来の目的や経営戦略の本来の意味が違う方向に向かっているのではないかと感じることがあります。
社員一人一人が、私たちの幸せな将来のために、新たな快適性・利便性を開拓していけるような方法を発案・実行できる『論理的に考えられて、常識を覆すほどの柔軟な考えもできる物知りな頭脳』を手に入れて、より良いサービスや商品を適正な価格で世の中に提供し、世の中がますます住みやすくなれば、日本の幸福度を増していくことができるのではないかと感じます。
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